2018年1月19日金曜日

牛乳パックにある「小さな親切」

 先日、テレビで牛乳パックの容器の上部にある「くぼみ」について放送されていました。
改めて目の前にあった牛乳パックを眺めてみると確かに半円形のわずかなくぼみがありました。
 これは「切欠き」と呼ばれ、バリアフリー対応として目の不自由な方や高齢の方が不便を感じないよう、平成13年12月から乳業メーカーで導入されたものだそうです。
 500ml以上の牛乳パックにだけあるもので、他の紙パック飲料(ジュースや乳酸飲料)と区別するためのものです。また開け口と反対側にあることで、無理して反対側から開けることのないように配慮したものだそうです。

 改めて言われなければ全く気付くことのないものですが、これを必要としている人がいることは確かでこういうささやかな工夫こそ「小さな親切」だと思いました。

 ビール缶の上部にある点字には「おさけ」と書かれているそうです。目の不自由な方がアルコールだと認識できる工夫です。
 有名なユニバーサルデザインでご存じの方も多いと思いますが、シャンプーの容器にはリンスと区別するためにギザギザ状のきざみがついています。ポンプの上部と容器の側面にあり、誰にでもわかりやすいデザインとなっています。
 毎日使うパソコンのキーボードにはタイピングのホームポジションの人差し指にあたる「F」と「J」の上に点字ブロックと呼ばれる小さな突起、電卓やテレビのリモコンの「5」にも同じような突起があります。「5」が判れば上が「8」で下が「2」だとわかる工夫です。

 世の中にはささやかだけど「小さな親切」が散りばめられているようです。