2017年2月2日木曜日

暮らしを彩る日本の季節行事




毎年、クリスマスが過ぎて年末に差し掛かる頃、



母は昼夜毎日ほとんど台所に立ちっぱなしで、「おせち料理」の準備をします。






正直に言ってしまうと、



「おせち料理」というものは、自分にとってけっして特別おいしいものには思えず、



家族もあまりたくさんは箸がすすんでいません。







わかっているのに。それでも毎年毎年作る母。



なぜだかよくわかりません。






「カレーとか、今年は簡単なものでいいよー。」



「そうだねー。」






そう言っても、やっぱり毎回作ってくれるのです。

























材料の準備、下ごしらえだけでも、ものすごく大変。



しかもあまり家族に人気が無い。。。。




それなのになぜ作るのか。



母に聞きました。








「おばあちゃん(母の母のこと。)がせっかく自分に教え遺してくれたものだから。」






また、祖母から母への教えはこうだったそうです。




『日本の季節行事にはどれもおおきな意味がある。



お正月から、節分、花見、ひな祭り、端午の節句、七夕、月見 etc。。。。。。。。



家族の健康や成長祈願はもちろん、それ以上に隠れた大きな意味は、日常の嫌な出来事や



疲れた心、荒れた気を癒し、定期的に穏やかな心を取り戻すため、昔の人が考えた、



〔暮らしの工夫〕なんだよ。』     と。












たしかに季節行事はどんどん簡略化され、忘れてしまい、



息つく間もなく多忙な日々に追われて私たちは過ごしています。






日常での荒んだ心を軌道修正するため、上手に日常を乗り切るための、



日本の先人たちの「暮らしの知恵」が、こうした季節文化になったのだ。。。。




と、感心してしまいました。





                                                                                    畑中