2015年10月7日水曜日

和顔施

熱海店 営業事務の石井です。

毎日、仕事でも家庭でも時間に追われていて、
バタバタと慌ただしく過ごしております。
そんな母親を見て5歳の娘は、
「お母さん、どうしてそんなこわい顔してるの~???」
と時々聞いてきます。

いえ決して、
いつも怒っているとか、機嫌が悪いとかではなく…
娘がそう言ってくるのは、私が急いで必死で何かをやっている時です。
自分では気づかないうちに眉間に皺を寄せたり、歯を食いしばったりして、
子どもからみたら「こわい顔」になっているんだなあと思います。

以前に読んだ、瀬戸内寂聴さんが書かれた文章の中に、
「和顔施」というとても印象深い言葉が出てきました。

「和顔施和顔」とは、「明るく優しい笑顔で他人に接すること」で、
仏教で「無財の七施」と呼ばれる行いのひとつなのだそうです。
無財の七施」とは、地位や財産がなくても、
心がけひとつで誰もがいつでも簡単にできるお布施のこと。

ただ笑顔でいることが、場の空気や周りの人の心を明るくし、
施しになると考えられているのですね。
折に触れてこの言葉を思い出し、
意識して顔を弛めて口角をあげて、微笑んで暮らしていこうと思います。

ちなみにこの無財の七施」とは


眼施…やさしい眼差しで人に接する
和顔
…やさしい言葉で接する
身施…自分の身体でできることを奉仕する
心施…他のために心をくばる
座施…席や場所を譲る
房舎施…自分の家を提供する

(参考:『天台宗 一隅を照らす運動』慈悲の実践~無財の七施~    
     http://ichigu.net/pillar/service02.html

どれもまさに「小さな親切」ですね。

まずは気持ちに余裕を持って、
一日ひとつずつでも実行できるようになりたいです。